悲しみの感情を封印した日(セッションケース)

~目の前の出来事はダミーに過ぎない~
***ご本人の許可を得て掲載しています***

継続セッションを受けてくださっている30代の主婦、玲子さん(仮名)夫と2人暮らしです。

ご主人との関係改善を望んでいますが、なかなかうまくいきません。

心無い言葉や、乱暴な態度を向けてくるので、一緒にいても心休まることがありません。

ストレスから体調も思わしくない日々をお過ごしです。

この先どうしようかと、離婚ということも考え始めています。

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最初お会いした時は、体調が思わしくなく、行動するエネルギーもない状態でした。

何度かセッションをしていくうちに、相手の領域と自分の領域を分けて考えたり

とらえたりすることができるようになって、少しずつ生きる力を取り戻してきました。

しかし、相変わらず夫の暴言や乱暴な態度は続いています。

今すぐにでも行動に移したい。できることなら離れたい。

けれど、行動できない自分に嫌気がさしています。

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お話を聴いているうちに、今回は行動できないところを観ていくことになりました。

セッションでは、目の前で起きていることから過去に似たようなことがなかったか

更にお話を聴いていきました。

いくつかのワークをしていくうちに、子どもの頃、転校したくないと泣いて抵抗したけれど

小さな子どもの言うことなんか聞いてくれるわけがなく、泣く泣く転校した記憶が浮かび上がってきました。

父親に「そんなに泣いてばかりいたら置いていくぞ」と叱られ

小さい玲子さんはこの時、泣いても無駄、あきらめることを小さいながらに覚えたのでした。

同時に、悲しみを感じることを封印したのです。

体の力が抜けて何もやる気が起きない状態と叱られた時の固まった自分を思い出しました。

・・・この感覚は今でもあるそうです。叱られて悲しみの感情が凍り付いて固まった・・・

玲子さんが「この固まる感じがあるから、今でも行動できないときがあるんです」と話してくださいました。

ここで、当時の自分とのインナーチャイルドワークを行いました。

それによって統合されて、体が自由に楽になった感覚を味わいました。

このあと、日常に戻ったらまた似たようなことが起きた時に、

どんな反応になるか観察してみてくださいね、と伝えてセッションは終わりました。

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ご主人との問題で来訪されていますが、根っこにあるのは幼少期の体験から作られた信念体系です。

そこをほどくことなくしては、同じパターンを人を変えて繰り返していくのです。

少しずつですが変化の兆しが見えてきた玲子さん。

玲子さんのペースで、ゆっくりかもしれませんが進んでいくことでしょう。

ひとそれぞれ、歩みのペースというものがあります。

セラピストは、クライアントさんの歩みに寄り添いながら、共に歩いていく旅の仲間でもあります。

 

 

 

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