しとしと降る雨音を聞いていたら、なぜか美空ひばりさんの「愛燦燦」が無性に聞きたくなり、
懐かしい歌声を聴き入っていました。
美空ひばりさんの天才的な歌唱力の素晴らしさを、子どものころの私はわかっていませんでした。
本当の意味で天才だと気づいたのは、大人になってからです。
何が素晴らしいのか・・・
私が感じたのは、言葉のひとつひとつをとても大切にされていて、
発せられる一文字一文字が生き生きと、生きているように感じたのです。
フルフルと振動している様子が伝わってくるような。
作詞も作曲ももちろん最高のものなのですが、
声の響きが違う。
母音の力を感じるというか。
今聞いても、言葉たちが生きているように聞こえます。
言の葉に祈りをのせて、私たちのハートの奥にまでダイレクトに届くような感じ。
ただ感情的に歌い上げているだけではなく、深いのです。
まさに、発せられる言葉が言霊になっているように感じました。
それゆえ、こちらのハートと共鳴し、
泣きたくなるような、込み上げてくるような、なんとも不思議な感覚になるのだろうと思いました。
持って生まれた才能に、更にプロ意識とたゆまぬ努力をされてきたのでしょう。
たくさんの名曲を遺してくださったことに感謝です。
胸が震えるような感動は、感性を磨いてくれます。
人生の中で、どれだけ感動するようなことに出合えるか、
これからはその辺りにも意識を向けていきたいと思いました。